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【海外メンバーインタビュー】次を決めずに会社を辞めた。"ただの趣味"だと思っていた「推し活」経験が、仕事の武器になるまで。

9月29日
読了時間: 16分

今回は、マレーシアからリモートで働くサキナ(Sakinah)さんに話を伺いました。


大学でマスコミュニケーション論と対人コミュニケーション論を学び、卒業後はカスタマーサポートやカスタマーエクスペリエンスの領域でキャリアを積んできたサキナさん。音楽業界とは接点のない仕事でしたが、その一方でプライベートではK-POPのファンダムに深く関わり、ファン垢の運営やファンイベントの企画にも携わってきました。


やがて仕事に対して「やり切った」という感覚が強くなり、次の仕事が決まらないまま退職。友人の紹介で出会ったのがグリッジでした。マーケティングは完全に未経験でしたが、今では海外ファンダムリサーチやKOLマーケティングを担っています。


「ただの趣味だと思っていたことも、見方を変えれば自分の強みになる」


そう語るサキナさんに、これまでの歩みと、K-POPファンダムの内側から見えている日本のアーティストの可能性について話してもらいました。


<本インタビューについて補足>​

サキナさんは日本語を話すことができないため、本インタビューは英語で実施したものを日本語に翻訳しています。

より強いグローバルチームを構築していく上では、日本語が分からないからこそ気づけるインサイトや視点をチームに取り込むことも必要である。そう考えて、サキナさんにジョインしていただきました。



目次

  • 人を理解することが、いつも仕事の中心にあった。

  • 趣味だった「推し活」が、キャリアを動かす。

  • 未経験であることが、ハンデにならない環境。

  • ファンの言葉を読み解き、海外展開の意思決定を支援。

  • K-POPの内側から見えた、日本のアーティストの可能性。

  • 違いを受け入れながら、自分の考えも伝える。

  • 大切なのは、学び続けられるかどうか。



人を理解することが、いつも仕事の中心にあった。


▍まず、グリッジに入られる前のご経歴を教えていただけますか?


グリッジに入る前のキャリアは、実は今担当している仕事とはかなり違うものでした。


大学ではマスコミュニケーション論を学び、その後、対人コミュニケーション論についても学びました。


人がどのようにコミュニケーションを取り、関係性を築いていくのかということには、以前から関心があったんです。


卒業後は、コミュニケーションに関わる職種からキャリアをスタートして、社内コミュニケーションやイベントの調整、プロジェクトマネジメントなどに携わりました。


▍その後は、どういったお仕事をされていたんですか?


複数の業界で、主にカスタマーサポートやカスタマーエクスペリエンスの仕事を経験しました。


技術的なサポートや金融関連の問い合わせ、リアルタイムでのサービス運営など、さまざまなお客様や状況に対応してきました。


常にポジティブな顧客体験を提供することを意識していて、ある時期には顧客満足度100%を維持しながら、チーム内でも高い評価をいただいたことがあります。


▍音楽業界とは、直接つながる経験ではないですよね。


そうですね。直接関わるものではありませんでした。


ただ、人を理解すること、相手が何を求めているのかを把握すること、分かりやすく伝えること、そして素早く課題を解決すること。そういったことについて、多くを学ぶことができました。


そのスキルは、今の仕事にも意外なほど役立っていると感じています。



趣味だった「推し活」が、キャリアを動かす。


▍趣味は、やはり音楽に関することだったのですか?


そうですね。以前から音楽ファンダム、特にK-POPのファンダムに深く関わっていました。


X、Instagram、TikTokでファン垢を運営したり、コンテンツを作ったり、ファンイベントの企画を手伝ったり、海外のファンコミュニティと交流したりしていました。


その経験を通じて、ファンダムがどのように機能しているのか、ファンがオンライン上でどのようにコミュニケーションを取っているのか、そしてSNSがアーティストとオーディエンスをつなぐうえでどのように役立つのかに、強い関心を持つようになりました。


やがて、自分のコミュニケーション領域での仕事の経験と、本当に好きだった音楽やファンダムカルチャーを掛け合わせたいと考えるようになりました。



▍グリッジとは、いつ、どのように出会われたんですか?


初めてグリッジを知ったのは、自分のキャリアにかなり燃え尽きているように感じていた時期でした。


当時はすでにカスタマーサポートやカスタマーエクスペリエンスの分野で数年間働いていて、その領域で多くの経験と自信を得ていました。


一方で、より専門性のあるキャリアを築きたい、まったく異なる環境で自分に挑戦したい、という気持ちも芽生え始めていたんです。


▍そこから、どうされたんですか?


最終的に、次の仕事が決まっていない状態で退職することを決めました。


もちろんリスクのある決断でしたが、自分の興味により近くて、もっと成長の余地がある仕事を見つけたいという思いがあり、新しい仕事を探すことに集中しました。


▍かなり大きな決断ですね。グリッジとの出会いは、その後だったのでしょうか。


その頃、友人がグリッジを紹介してくれたんです。


私はプロとしてのマーケティング経験はありませんでしたが、音楽、ファンダム、海外プロモーションに関わるグリッジの仕事にすぐ興味を持ちました。


経験がないことに落ち込むのではなく、自分にとって挑戦する良い機会だと思いました。


▍グリッジにはいつジョインされたのでしょうか?


2025年7月末にまずはパートタイムとして関わるようになり、マーケティングについて一から学んでいく日々が始まりました。


元から興味関心のある領域でしたが、ファンダムがどのように行動するのか、ファンは何に動かされるのか、そしてアーティストが異なる市場のオーディエンスとどうコミュニケーションを取れるのかを理解することに、より強い関心を持つようになりました。


さらに多くのプロジェクトに関わる中で、KOLやインフルエンサーマーケティングにも面白さを感じるようになりました。


クリエイターをリサーチして、彼らのオーディエンスを理解して、コミュニケーションを取って、アーティストとそのコミュニティをつなぐ最適な方法を考える。そこにやりがいを感じました。


次のステップが決まっていない中で始まったキャリアチェンジが、少しずつ自分が今後も追求していきたい方向性になっていきました。



未経験であることが、ハンデにならない環境。


▍その後もフルタイムとして働き続けようと思われた理由は、何だったのでしょうか。


まず、「日本のアーティストのグローバル展開を支援する」という事業内容にすごく共感していた、ということがあります。


もともと音楽や国際的なファンダム、そして異なる文化の人々がアーティストを通じてつながることに関心があったので、グリッジが実現しようとしていることに強く惹かれたんです。


ただ、フルタイムで働くことを決めた大きな理由は、グリッジの「挑戦」に対する考え方でした。


▍具体的にどういうことか教えてください。


グリッジでは、自分の弱みや未経験の部分が、足を引っ張るものや取り残される理由になるとは感じなかったんです。


これまで経験したことがないことでも、「まずやってみよう」と挑戦する機会を何度もいただけました。


例えば、私はもともとファンとしてさまざまなファンダムに関わってきましたが、グリッジに入る前は、それをあくまで趣味の一つとして、プライベートで楽しんでいました。


でもグリッジに入ってから、そのファンダムでの経験が、実はファンダムマーケティングにも活かせることに気づくことができました。



ファン同士がどのようにコミュニケーションを取っているのか、どんなコンテンツに興味を持つのか、アーティストのどんなところにワクワクするのか。そういった「ファンとしての経験」そのものが、仕事にも活かせることに気づけたのは、仕事の中でチャレンジする機会をもらえたからです。


▍それは大きな気づきですね。


私にとって、本当に大きな気づきでした。


マーケティングの専門的な経験がなくても、自分なりに貢献できることがあるんだと思えるようになりました。


これまで「ただの趣味」だと思っていたことも、見方を変えれば自分の強みになる。それを実感できたのは、すごく嬉しかったです。


こうした経験を重ねる中で、経験がないことを「足りないもの」として捉えるのではなく、これから学び、伸ばしていける部分として考えられるようになりました。


音楽×グローバルというビジョンと、自分が成長し続けられると感じられるカルチャー。その組み合わせが、グリッジで働いてみて感じる大きな魅力です。



ファンの言葉を読み解き、海外展開の意思決定を支援。


▍グリッジでこれまで担当してきた業務について教えてください。


入社当初は、マーケティングに関するほとんどすべてが新しいことだったので、まずはリサーチ関連の業務をサポートしながら、海外向けの音楽マーケティングが実際にどう行われているのかを学ぶところから始めました。


最初に深く関わった領域の一つがファンダムリサーチです。


各国のファンコメント、UGC、SNS上の会話、オンラインでの行動を見ながら、海外のファンが日本のアーティストをどのように受け止め、関わっているのかを理解していきました。


そこから徐々に、SNSのトレンドリサーチ、コンテンツ戦略、オーディエンス分析やエンゲージメント分析、KOLマーケティングへと担当領域が広がっていきました。


▍幅広い領域を担当されていると思いますが、いくつか具体的に教えてください。


KOLマーケティングでは、クリエイターのリサーチや選定、クリエイターとのコミュニケーション、コンテンツの確認、納品物の調整、キャンペーン完了までのフォローなど、さまざまなプロセスに関わっています。


また、グリッジの新しいプロジェクトやサービスの開発にも関わるようになりました。


その中の一つに、海外から情報にアクセスしやすい環境を構築するプロジェクトがあり、そこではリサーチ、コンテンツ監査、引用や出典の準備、ワークフローの構築、社内ドキュメントの作成などを行っています。


入社当初と比べると、個別の業務を学びながら周りをサポートする段階から、リサーチや企画、施策の実行・改善などをリードする立場になってきたと感じています。


▍やりがいを感じるのは、どんな時ですか?


自分がアーティストの海外プロモーションに貢献していると、明確に感じられる時です。


例えば、KOLキャンペーンでは、適切なクリエイターを見つけて、そのコンテンツが良い成果を出して、届けたいと思っていたオーディエンスに実際にリーチできていることが見えると、とてもやりがいを感じます。


ファンダムリサーチも面白いですね。ファンのコメントや会話を読むことは一見シンプルに見えるかもしれませんが、そこから各市場における非常に具体的なインサイトが見えてくることが多いんです。


そのインサイトが、よりターゲットを絞ったマーケティング戦略やコンテンツのアイデアなどにつながった時には、リサーチの意味があったと感じます。


単にタスクを完了するだけではなく、チームやアーティストがファンにどう届けるかについて、より良い判断をするための助けになれた時に最もやりがいを感じています。



K-POPの内側から見えた、日本のアーティストの可能性。


▍K-POPのファンダムを内側から見てきた経験は、日本のアーティストの海外展開を考えるうえでどう活きていますか?


間違いなく、私の考え方に影響を与えています。


最も分かりやすい共通点として感じているのは、SNSの重要性と、それがファンにアーティストを身近に感じさせる力です。


K-POPでは、アーティストが自分のSNSアカウントで、日常のちょっとした場面や、公式スケジュールの裏側の様子を発信することがとても一般的です。


コンサートでのセルフィーや、サウンドチェックの写真、移動中の一コマを共有したり。vlog形式のコンテンツで、アーティストのより個人的な一面をファンが見られるようになっているものもあります。



▍そのコンテンツには、どんな効果があると思われますか?


アーティストを一人の人間としてより近くに感じられるようになる、という効果があると感じます。


その距離の近さが、ファンがより深く関わって、アーティストを応援したいという気持ちにもつながっていきます。


日本のアーティストの海外プロモーションを考える時にも、SNSを使ってそうしたつながりの感覚を生み出せる余地は同じようにあると感じています。アーティストの人柄が少し伝わるものや、活動の裏側の様子といった小さなことでも、海外のファンにとっては違いを生むと思います。


▍J-POPとK-POPを比較した際に、違いを感じる部分はありますか?


最も大きな違いだと感じているのは、コンテンツへのアクセスのしやすさです。


K-POPでは、海外のファンがアクセスしやすいプラットフォームを通じて、意図的に多くのコンテンツが制作・配信されています。


日本のアーティストの場合、テレビ番組やその他のメディア出演が日本国内でしか見られないこともあります。海外のファンは、コンテンツそのものを見ることができず、SNS上の短いクリップやプレビューしか見られない、ということが起こります。


グローバルプロモーションの観点では、どんなコンテンツを作るかだけでなく、海外のファンがどれだけ簡単にアクセスできるのかを考えることも重要だと思います。



違いを受け入れながら、自分の考えも伝える。


▍多国籍なメンバーで働く中で、楽しさを感じるのはどんなところですか?


それぞれの違いを受け入れることを学べる点ですね。


グリッジで働く中で、文化の違いを単に理解することや、妥協点を探すことだけでは十分ではないと学びました。


その違いを受け入れた上で、一人ひとりが異なる視点で考え、意見し行動することが、チームに良い影響を与えているのだと感じるようになりました。


アプローチが同じでなくても、同じ目標に向かって一緒に進んでいく方法は見つけられますし、それがチームや仕事そのものをより面白いものにしていると思います。


▍逆に、難しさを感じた部分はありましたか?


自分の考えを自信を持って表現することです。


文化的背景によってコミュニケーションスタイルは大きく異なることがあるので、あまりに直接的に伝え過ぎると失礼に受け取られるのではないかと心配し過ぎている部分がありました。


特にリモートでのコミュニケーションでは、対面で話す場合に比べて、相手のトーンや反応を読み取りにくいことがあるので。


ですが、時間が経つにつれて、思いやりを持つことと同じくらい、明確に自分の考えを伝えることも重要だと学びました。


▍「違いを受け入れる」ことと「自分の意見を伝える」ことは、一見矛盾しているようにも思えます。両立させるコツはあるのでしょうか。


私が意識しているのは、「自分の伝え方や考え方が、必ずしも自分の意図した通りに相手に伝わるとは限らない」と考えることです。


だからこそ、明確に意見を伝えることも重要ですし、お互いにすり合わせ・対話をすることがとても大切だと言えます。


「伝えたつもり」「分かったつもり」になるのではなく、実際に意見して、相手の話も聞いて、話し合って、お互いに理解するプロセスを大切にする必要があり、グリッジにはそういった文化があると感じています。


相手の考えを理解しようとする姿勢を持ちながら、自分自身も「私はこう思います」と自信を持って伝えること。


そのバランスを意識するようになってから、グローバルなチームの中でも以前より自然体でコミュニケーションを取れるようになったと思います。




大切なのは、学び続けられるかどうか。


▍今後、グリッジで挑戦していきたいことを教えてください。


エンターテインメント領域におけるグローバルマーケティングの専門性を、さらに深めていきたいです。


今もプロジェクトの上流段階のリサーチや企画に関わっていますが、経験を積む中で、実行に関する意思決定や、その後の評価・改善などにもより自信を持って関われるようになりたいと考えています。


また、ファンや市場に関するインサイトを、より強いマーケティング戦略へとつなげる力も高めていきたいです。


ファンが何を言っているのか、何がトレンドになっているのかを把握するだけでなく、それらの発見を、どの市場に注力するべきか、どのようなコンテンツを作るべきか、どのKOLやパートナーと協業するべきか、そしてアーティストが海外のオーディエンスとより強い関係性を築くにはどうすべきか、といった判断により直接つなげられるようになりたいです。


長期的には、個別のキャンペーンをサポートするだけでなく、日本のアーティストを海外でより持続的に支援できるような、新しいアプローチやサービス開発にも貢献したいと考えています。


そして、何よりも、自分自身に挑戦し続けたいです。


グリッジは、ここまで楽しめるとは思っていなかったキャリアの道を見つける機会を与えてくれました。だからこそ、この領域で成長し続けて、自分の専門性をどこまで伸ばせるのかを試し続けたいです。


▍最後に、どんな方がグリッジに向いていると思いますか?


好奇心があって、何事にも情熱を持って取り組んで、失敗を恐れずにまずやってみようと思える人だと思います。


私たちは音楽やエンターテインメントに関わる仕事をしているので、音楽が好きだったり、ファンダム文化に興味があったりすることは、もちろん強みになります。


自分自身がファンであるからこそ、「ファンはどんなものを見たいと思うのか」「これを見たらどんな反応をするのか」といった、ファン目線で考えられる部分もあると思います。


ただ、それ以上に大切なことは「学び続ける姿勢」だと思っています。


グリッジでは日々新しいことが起こりますし、実際にやりながら学んでいくことも多いです。最初は「こういうことだろう」と思って始めたプロジェクトでも、進めていく中で初めて知ることや、想像していなかった発見が出てくることもあります。


だからこそ、分からないことを「問題」と捉えるのではなく、「新しく学べるチャンス」と捉えられる人は、グリッジに合っていると思います。


また、フィードバックや違う意見を素直に受け入れられることも大切です。


最初からすべてを完璧にできる必要はありません。大切なのは、人の意見に耳を傾けて、自分のやり方を見直して、もう一度違う方法を試してみること。


そうやって「もっと良い方法があるかもしれない」と考えながら、一緒に試行錯誤できる人と働けたら、私自身もたくさん刺激をもらえると思います。



いかがでしたでしょうか?


マーケティングは未経験からのスタートだったサキナさんですが、今では、海外ファンダムのリサーチやKOLマーケティング、さらには新しいサービスの開発まで担当しています。


入社当初は「ほとんどすべてが新しいことだった」と言います。リサーチのサポートから始めて、一つずつ学びながら、任される範囲を広げてきました。


その過程で気づいたのが、これまで「ただの趣味」として続けてきたファン垢の運営やファンイベントの企画が、そのまま仕事に活きるということ。そして、何よりも、「学ぶ姿勢があれば未経験であることは大きな問題ではない」ということです。


サキナさんのインタビューを通して、


「実務経験はないけれど、音楽やグローバルマーケティングの領域に挑戦してみたい」


「趣味として続けてきた推し活を、仕事に活かせる場所を探している」


そう感じた方は、ぜひお気軽にエントリーいただければと思います。


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