top of page

【インターン生インタビュー】K-POPに勇気づけられた高校時代。“今度は自分が届ける側に”、J-POPの韓国展開にかける思い。

  • info076025
  • 7月11日
  • 読了時間: 22分

更新日:7月31日

ree

今回は韓国領域を担当している齋藤胡々(東京外国語大学26卒)のインタビュー記事です!

「高校1年生のとき、BTSに出会って人生が変わった」と語る齋藤。その言葉通り、大学では韓国語を専攻し、グリッジでは、韓国向けのJ-POP紹介メディアの立ち上げ・運営、トップアーティストの韓国公演の演出周りなども担当。

「次は自分が音楽で誰かの背中を押したい」という齋藤のまっすぐな情熱が伝わってくる内容になっています。

グリッジにインターンの興味のある方はもちろん、「音楽によって人生が変わった」「自分も誰かの人生を音楽の力で後押ししたい」そういった言葉に心が動い方は、是非最後までご覧ください。


目次

  • 「もっと頑張れるはず」。K-POPがくれた人生の転機。

  • 韓国にJ-POPの魅力を届ける。自社メディアの立ち上げ。

  • ファンの声一つひとつに耳を傾けることで生まれる価値。

  • あるアーティストの韓国公演で実感した、届ける側としての喜び。

  • “音楽”の枠を超え、”エンタメ”を届けるプロに。

  • “オタク”が活躍する。未開拓の市場を切り開くエンタメの最前線。


「もっと頑張れるはず」。K-POPがくれた人生の転機。


▍まずはグリッジとの出会いについて教えてください。


大学3年生の12月ごろに、エンタメに関わるインターンを始めたいと思い、長期インターンを探していました。

その際に、別のエンタメ系企業の面接を受けていたのですが、その面接官の方からグリッジを紹介していただきました。

その方が取締役の柚木さんと知り合いだったようで、私の話を聞いた上で「グリッジさんが合いそう」と紹介していただきました。


▍すごい偶然ですね。どういった点でグリッジと合いそうだと感じましたか?


K-POPがすごく好きで、実は大学でも韓国語を専攻しており、インターンを探している時はちょうど韓国留学中でした。

初めて海外で住むという経験をして、日本にいたら気づかなかった日本のIPのすごさに気づいたんですね。「これだけ世界の人を感動させる力があるんだ」というのを実感しました。

そのタイミングでグリッジと出会い、「音楽という日本のIPを世界中の人々に届ける」というビジネスにすごく面白さを感じました。

また、これまでは自分がファンという立場で、”音楽の力で動かされた人間”でしたが、今後は”誰かの人生を動かす側”として働いてみたいという思いがあり、そういったことができそうだと感じました。


▍「音楽の力で動かされた経験」について教えてもらえますか?


先ほどK-POPが好きという話をしましたが、自分の人生の後押しをしれくれたのがK-POPでした。

もともとは音楽にあまり興味はなく、エンタメともそれほど縁のない人間だったんですが、高校1年生のときに、今や世界的に有名なBTSと出会って、そこでファンになりました。

BTSの音楽やエンタメに触れていく中で、それまで知らなかった「韓国」という世界を知り、それがきっかけで、「将来は韓国に関わる仕事や生き方をしたい」と思うようになり、自分の人生のビジョンのようなものを形作るきっかけになりました。

その思いから、大学も迷うことなく韓国語を専門的に学べる東京外国語大学を志望し、実際に留学に行き、今はグリッジで韓国語を活かして韓国に関わる仕事ができています。

自分の人生は、K-POP、特にBTSとの出会いによって大きく変わりました。K-POPとの出会いが人生を180度動かしたと言えます。


▍そこからは韓国やK-POPにのめり込んでいったのですね。


それまでの自分とは全然違って、すごく熱心に韓国やK-POPについて調べたり行動するようになりました。

大学を決める時にも「しっかり韓国語を学びたい」という強い気持ちがあり、自分自身でいろいろと調べながら進路を決めました。

大学入学後は「BTSのように踊ってみたい」という思いでダンスサークルに入り、ダンスを始めました。ダンスのコンテストにも挑戦するなど、人生で一番熱心に取り組んでいたと思います。

ree

▍ちなみに、そこまでBTSに魅了されたのはなぜだったのですか?


もちろん、かっこよさや音楽の良さ、ダンスの上手さといった魅力もあったのですが、一番心を動かされたのは、BTSが伝えているメッセージや、彼らが歩んできたストーリーでした。

単なる「アイドル」ではなく、「アーティストとして」「一人の人間として」の側面に共感する部分が多く、自分自身の人生と重ねながら惹かれていったように思います。


▍具体的に、BTSのどういったバックグラウンドや価値観に惹かれたのでしょうか?


BTSは、もともと名もない中小企業からスタートして、世間からの批判やネガティブなコメントなども多く受けながら、それでも自分たちのやりたい音楽や伝えたいメッセージを信じて、曲を出し続けてきたんですよね。

そうやって、少しずつ実力をつけながら、最終的には韓国、そして世界で認められる存在になっていきました。

その過程にある「成長の物語」に、私はとても勇気づけられました。

「もっと頑張れるはずだよ」と、彼らの姿からパワーをもらい「私も頑張ってみよう」と思えました。


▍そのあたり、もう少し深く伺いたいのですが、当時のご自身には「頑張りきれていない」というような感覚があったのでしょうか?


これはとても個人的な話になるのですが、中学生の頃から完治の難しい病気を患っており、今もその病気と戦っています。

中学生の頃はどこに行くのも億劫になり、不登校気味になっている時期がありました。

BTSに出会ったのは、そこから少しずつ回復して高校に進学したタイミングでしたが、どこかで「他人の目が気になる自分」がいて、縮こまって生きていたように思います。

「もっと自分のやりたいことを、思いきって行動に移せたらいいのに」という気持ちが、心のどこかにあったんだと思います。


▍言語化できていた訳ではないけれど、無意識にあるものがBTSの生き方に触れた時に反応して、心が動かされて好きになったと。

そうだと思います。


▍韓国の留学中の話についてもお伺いしたいです。日本のIPのすごさに気づいたというお話がありましたが、韓国の留学中にどういった経験をされたのですか?


はい、まずアニメについて印象的だったのは、ちょうど留学中に『呪術廻戦』がすごく人気で、さらに『劇場版スラムダンク』も公開された年だったんですね。

どちらの作品も本当に多くの人が観ていて、「観ていない人の方が少ないのでは?」と思うくらい話題になっており、とても驚きました。「ここまで日本のアニメって人気なんだ」と実感した瞬間でした。

また、音楽に関しても印象深い出来事がありました。

私が留学していた頃、ちょうどJ-POPの人気が高まりつつある時期だったんです。日韓の交流会などに参加すると、韓国の方から「Vaundyって知ってますか?」「この曲がすごく好きなんです」とか、「あいみょんのこの歌詞、どういう意味なんですか?」といった質問をされることがすごく多かったです。

K-POPという世界を圧巻しているものが既にある韓国で、J-POPがK-POPには何かを持っていて、韓国の人々の心をつかんでいるという事実には、とても驚きました。


ree

▍齋藤さんが思う、「K-POPにはなくてJ-POPにある魅力」とは、どういった点でしょうか?


一番大きいのは“音楽の多様性”だと思います。

日本では、バンドやソロアーティスト、さらには“歌い手”のようなネット発の文化まで、本当に幅広い音楽が存在していて、それぞれが独自の魅力を持っています。

いろいろなジャンルや表現が共存しているので、まるでバイキングのように、自分の感性に合ったものを選ぶことができる。そんな豊かさがあると感じています。

また、韓国では「日本の作品って、どこかエモーショナルで味わい深い」というポジティブなイメージを持たれていることも多く、そういった“情緒”や“余白”のある表現が、今あらためて評価されているのかなとも思います。

もちろん流行の影響もあるとは思いますが、そうした背景も含めて、今J-POPが韓国でも魅力的な存在として捉えられているのではないかと感じています。


▍高校1年生の頃のK-POPとの出会い、韓国留学でJ-POPを含め日本のIPが世界から求められていることを実感する、その2つがグリッジのMissionや事業内容と重なったということですね。


韓国にJ-POPの魅力を届ける。自社メディアの立ち上げ。


▍インターン生として、これまでどういった業務を担当されてきましたか?

現在は主に、韓国の方々に向けたJ-POP紹介メディアの運営を担当しています。それに関連して、韓国ファンのニーズや人気アーティストを把握するためのファンダム調査、あとは動画制作なども担当しています。

留学中には、現地企業との商談の準備やアポイントの取得なども担当していました。代表の籔井さんが韓国に来られた際には、現地企業との商談に通訳として同席する機会もいただきました。


▍グローバルマーケティングの支援に加えて、メディア運営もされているんですね。


ただ、まだ立ち上げから間もなく、試行錯誤のフェーズということもあり、クライアント様向けに正式なサービスとして展開しているわけではなく、今後に向けて活用方法を模索している段階です。


▍このメディアは、齋藤さんが企画されたのでしょうか?


そうですね、私がメインで企画・運営を担当しています。昨年(2024年)の7月頃から、新しいプロジェクトとしてスタートしました。立ち上げにあたっては、籔井さんからアイディアをいただきながら、二人三脚で進めてきたという形になります。

KOLマーケティング(※)のサービスを展開しており、韓国のインフルエンサーの方々にプロモーションのご協力をお願いしていますが、「自分たちがインフルエンサーになれば、より柔軟に動けるのでは」と感じたことが、このメディアを始めるきっかけになりました。

※KOLはKey Opinion Leaderの略称です。いわゆるインフルエンサーの方と協力して商品やサービスを宣伝するマーケティング手法を指します。

インフルエンサーの皆さんは、それぞれクリエイティブへの拘りや方向性などがありますので、どうしても内容によってはNGが出ることもありますが、自分たちが影響力のあるメディアのを持っていれば、自由にさまざまな挑戦ができます。

そうした背景もあり、「じゃあ、自分たちで作ってしまおう」と動き出したのが、このプロジェクトの始まりでした。


▍具体的には、どのようなコンテンツを発信されているのですか?


J-POPが好きな韓国の人々に向けて、「こんなアーティストや楽曲がありますよ」といった紹介や、社内の音楽に詳しいメンバーと連携しながら楽曲の詳しい分析など、J-POPを深く楽しんでもらえるようなコンテンツを発信しています。

感覚的には“雑誌”のようなイメージで、J-POPの魅力をさまざまな角度から届けています。


▍昨年7月にスタートして、ちょうど1年が経過しましたが、この1年間はどのような取り組みをされてきましたか?


メディアの目的がJ-POPのプロモーションということもあり、「フォロワー数をどう増やすか」という点に特に注力してきました。

最初の1〜2カ月はなかなかフォロワーが伸びず、300人程度の状態が続いており、「自分のプライベートのアカウントの方がフォロワー数が多いじゃん」という状況が続いていました(笑)

「このままではプロジェクトが終了してしまうかもしれない」という危機感もあり、方向性を一度大きく見直し、まずはクリエイティブを全面的に刷新しました。

そして、あえて「メジャーではないJ-POPアーティスト」を取り上げるという方針に切り替えました。他のインフルエンサーがあまり扱っていない領域にチャレンジし、差別化を図ることを意識しました。

その結果、うまくバズが起こり、10月時点でフォロワーは一気に5,000人近くまで増加しました。

現在(2025年6月時点で)は9,000人を超えており、まもなく1万人到達が見えてきたところです。今後はさらに、1.5万人、3万人と、より大きな成長を目指して試行錯誤を続けています。


▍マイナーなJ-POPを扱うことでフォロワーが伸びたという点、少し意外にも感じます。どのような工夫があったのでしょうか?


ご指摘の通りで、「マイナーだから伸びる」という単純な話ではもちろんありません。バズらないものには、当然ながらそれなりの理由があることも多いです。

ただ私が意識しているのは、「日本では人気だけれど韓国ではまだあまり知られていないアーティスト」や、これは感覚的にはなりますが「日本でもマイナーだけれど、聴いてみたら韓国でも受け入れられそう」という“原石”を見つけ出すことです。

とはいえ、そうしたコンテンツばかりではフォロワーが伸び悩むこともあるので、バランスも大切にしています。具体的には、知名度の高いメジャーなアーティストを適度に織り交ぜることで、認知のきっかけをつくるようにしています。

例えば、「このアーティスト知ってる!」と目にとまってもらい、アカウントを訪れた際に、「知らないけど、なんだか気になる楽曲があるな」と感じてもらう。そして聴いてみたら「すごくいい!」と思ってもらえるような、そんな導線を意識しています。

いわば、フロントにメジャーなコンテンツを配置し、“入口”を作ることで、マイナーな良さも自然と伝わる、そういったハイブリッドな構成で運営しています。


▍なるほど。まさに「お店の入口にメジャーな商品を置いて人を呼び込み、店内で知られざる素晴らしい商品に出会ってもらう」ような設計ですね。


ファンの声一つひとつに耳を傾けることで生まれる価値。


▍韓国ファンのニーズを把握するためのファンダム調査についても伺いたいのですが、具体的にはどういったことをされているのでしょうか?


主にSNSやブログなど、さまざまな媒体を対象に、特定のキーワードで検索をかけて情報を収集しています。

そのうえで、各SNSでどのような投稿や声が上がっているのかを一つひとつ丁寧に拾い上げていきます。例えば、どの話題が注目されているのか、ポジティブに捉えられているもの、逆にネガティブな反応があるもの、そういったものを整理・分類しながら書き出していきます。

最終的には、そういった情報を分析し、クライアントに向けてレポートとしてお伝えしています。


▍かなり地道な作業になりそうですね。おそらく、ほとんど手作業ですよね?


そうですね。

SNSの投稿を1件ずつ見ていくことも多いですし、必要に応じてファンの方とやりとりをして、そこからヒントを得ることもあります。

地道な作業ではありますが、とても大切なプロセスだと思っています。


▍やはり、そうした地道な作業を通さないと見えてこない定性的なデータも多い、ということですよね。


おっしゃる通りです。やはり、個々のファンの声を丁寧に拾い上げていかないと、きちんと全体を捉えることができません。

それを抜きにしてしまうと、どうしても表面的な内容になってしまうので、ファンの声一つひとつにしっかり耳を傾けることが、すごく重要だと感じています。


ree

▍そうした具体的な声まで丁寧に拾っているからこそ、傾向を抽象化する際にも、納得感のある結果になるわけですね。


実際の言葉に裏打ちされた傾向分析だからこそ、クライアントの方にも納得していただける内容になりますし、そこがグリッジの価値なのかなと思います。


あるアーティストの韓国公演で実感した、届ける側としての喜び。


▍「韓国」を軸にさまざまな業務をご経験されてきた中で、特にやりがいを感じた出来事について教えてください。


大きく2つあります。

1つ目は、昨年関わったアーティストの韓国公演での経験です。私はその公演でファンダム調査を担当しており、スタッフとして現場に立ち会いました。実はそのとき、人生で初めてJ-POPアーティストのライブを観たんです。

それまでK-POPのライブには何度も足を運んでいたのですが、J-POPのライブは初めてでした。

観客のほとんどは韓国の方でしたが、日本語の歌詞を一緒に大合唱されていて、その光景に本当に圧倒されました。中には感動のあまり涙を流されている方もいて、目の前で“音楽が国境を超えて心を動かしている瞬間”を目の当たりにしたんです。


▍まさに「音楽で誰かの人生を動かす」ということができたような瞬間だったわけですね。

はい、まさにそう感じました。


2つ目は、別のアーティストの韓国公演にスタッフとして関わったときの経験です。

このときは、演出周りも任せていただき、特にライブの前座として登場する韓国人アーティストのアテンドに関わる部分を任せていただき、とても大きな仕事でした。

ところが、本番までにさまざまなトラブルが発生してしまい、「もう今回協力してくれている韓国企業の方とは、二度と一緒に仕事ができないかもしれない」と思うくらい、かなり追い込まれた場面もありました。

それでも、社員の方々にも助けていただきながら、なんとかトラブルを乗り越え、公演当日は大きな問題もなく無事に終えることができました。

その後、当日までやりとりをしていた韓国の企業のご担当者と直接お会いしてお話ししたのですが、そのときに「大変なこともいろいろありましたが、今回、日本と韓国をつなぐような仕事を一緒にできて本当に光栄でした」と声をかけていただいたんです。

さきほどのエピソードでは、“届ける側”として観客の心に触れる経験をしましたが、このエピソードは“届ける側同士”として、お互いの立場を理解し合いながら、一つの現場を一緒につくり上げたという実感がありました。

とても貴重な経験をできたと思いますし、今も心に残っています。


ree

▍クライアント様との契約上、アーティスト名は出せませんが、日本でも誰もが知るようなアーティストの方々ですよね。インターンという立場でありながら、そのグローバル展開に関われるというのは本当に貴重な経験ですね。


本当にそう思います。

K-POPを好きになった高校1年生の頃の自分からは、とても想像もできなかったような経験をさせてもらっています。


▍先ほど「トラブルが多かった」というお話もありましたが、インターンの中で特に大変だったことを教えていただけますか?


やはり、あの韓国公演で起こったトラブルが一番大変だった出来事でしたね。

もちろん、ほかにも難しかったことや、上手くいかないことは沢山あったと思うのですが、それ以上に「楽しい」とか「やりがいがある」と感じることのほうが大きくて、気づけば前向きに取り組んでいました。


▍そうした前向きな姿勢で取り組めたモチベーションの源泉は、やはり「自分が心から魅了された音楽に携わっている」という実感からくるものだったのでしょうか?


はい、それは間違いなく大きいと思います。

ファンの方々は公演をとても楽しみにして待ってくださっています。そして、きっと皆さん、日々の生活の中で仕事や家事や育児など、それぞれがやるべきことを頑張っていて、ようやく作った大切な時間で会場に足を運んでいるわけです。

私自身もファンとしてライブに行く立場でもあるので、その気持ちがすごくよくわかるんです。だからこそ、「その時間を絶対に壊したくない」「来てくれた人には、心から楽しんでもらいたい」「明日からまた頑張ろう、って思えるような時間にしたい」、そんな思いをいつも抱いています。

だからこそ、どんなにトラブルがあっても、「乗り越えなきゃ」と思えましたし、その気持ちが自分を支えてくれていたと思います。


▍そういった困難を乗り越えてきた経験などを振り返ったときに、「自分は成長したな」と感じる点は、どのようなところでしょうか?


大きく2つあると思います。

1つ目は、コミュニケーション能力です。

社員の方々とのやりとりはもちろん、韓国企業の方やインフルエンサー、さらにはファンの方々ともやりとりする機会が多くありました。そうした中で、「誰とでも物怖じせずにコミュニケーションを取る」という姿勢が自然と身についてきたと思います。

もう1つは、スピード感です。

もともと私はかなり慎重な性格で、何事も何度もシミュレーションしてからから動くタイプだったのですが、特に籔井さんとお話しする中で、大きな影響を受けました。

何か新しいことに挑戦する場面で、「これ、やってみたいけれど、まだ不安もあるな」というときに、籔井さんはいつも「まずはやってみよう。やりながら考えればいいよ」と背中を押してくれました。

「とにかく始めてみないと、何も始まらない」という考え方は、自分の中で大きな価値観の変化になったと思います。

今では「まずは小さく始めてみて、走りながら考えて、そこから拡大させていく」といった思考や行動スタイルが自然と身についてきたと感じています。


“音楽”の枠を超え、”エンタメ”を届けるプロに。


▍齋藤さんご自身の今後の展望について教えてください


最終的な目標は、「エンタメを届けるプロ」になることです。

現在はグリッジで音楽を中心とした業務に携わっていますが、将来的には音楽にとどまらず、アニメやゲームなど、さまざまなエンターテインメントを扱いながら、多くの人に感動を届けられるような存在になりたいと考えています。

そのため、新卒ではあえて「音楽」ではなく「アニメ」に関わる企業に進む予定です。

アニメという領域でも、きっと音楽とはまた違った知見や体験が得られると思っていますし、そういった経験を積むことが、将来的に幅広いエンタメを手がける上で大きな財産になると考えています。

5年後、10年後には、アニメも音楽も含めた“総合的なエンターテインメント”を通して、人を楽しませたり、笑わせたり、ときには涙を流してもらったり、そんなふうに誰かの人生の後押しをできるような存在になれたらと、漠然ではありますが、思い描いています。


▍原体験としては「音楽」が起点だったと思いますが、そこから「エンタメ全体」へと関心が広がったのは、どういった経験がきっかけだったのでしょうか?


グリッジでお仕事をする中で、「音楽というエンタメは、音だけでは成立していない」ということを強く実感するようになりました。

例えば、ある楽曲がアニメの主題歌になるだけで一気に注目を集めるようになることがあります。それは単に曲が良いというだけでなく、ファンの方々が「アニメ」と「音楽」を重ねて受け取り、そのシナジーによってより深く感動するからだと思います。

私自身も、BTSの音楽に惹かれたときにストーリーに感動したように、歌詞やミュージックビデオ、パフォーマンスなど、いくつもの要素が重なり合った結果として、色々なファンがエンターテインメントと呼ばれるものを楽しんでいると思います。

つまり、いま私たちが「エンタメ」と呼んでいるものは、複数のコンテンツが掛け合わさることでその“シナジー”がファンの心を大きく動かしている。そうしたことを、現場での仕事を通して強く感じるようになりました。

だからこそ、就職活動をする際には「もっと広い視点でエンタメを捉えたい」「総合的なエンターテインメントに携わりたい」という気持ちで幅広くエンタメ企業を見ていました。


▍なるほど、すごく理解できました。


“オタク”が活躍する。未開拓の市場を切り開くエンタメの最前線。


▍最後に、齋藤さんご自身から見た「グリッジのインターンの魅力」について教えてください。


エンタメの“最前線”で、しかも“世界”を相手に仕事ができるというのは、グリッジならではの環境だと感じています。

グローバル規模にここまで大きな仕事ができる環境は、正直他にはなかなかないのではないかと思います。

また、単に大きなプロジェクトに関わるだけでなく、「自分がどう動くか」が求められる場面が多い点も大きな魅力です。

受け身ではなく、常に主体的に考えて行動しながら、自らエンタメの視野を広げて成長できる環境だと思います。


▍「エンタメの最前線」というのは、具体的にどういった環境を指しているのでしょうか?


たとえば、海外プロモーションの領域では、日本国内ではすでに人気を博しているアーティストであっても、海外ではまだ知られていないことも多く、まさに“未開拓の市場”に足を踏み入れていくような感覚があります。

そうした状況では、誰かが敷いてくれた道をただ歩くのではなく、自分自身が”探検隊の先頭にいる隊長”のような役割で、どんな戦略が効果的か、どういう伝え方が刺さるのかを試行錯誤しながら前に進んでいく必要があります。

決められた正解がないからこそ、世界を舞台にトライアンドエラーを繰り返していく。そういった環境から「エンタメの最前線」と言えるのではないかと思います。


ree

▍先ほどのファンダム調査の話にも通じますね。まだ誰も開拓していないからこそ、生の声を拾い上げ、そこから戦略を組み立てていく。


まさに、そうだと思います。

そして、ファンダム調査のところでもお話しましたが、やっぱりエンタメを届ける先、つまりファンやユーザーのことを考えることがすごく大事だと思います。

もちろん、クライアントはアーティストやレーベルなど“音楽を作る側”ですが、私たちが届けるべき相手は、その先にいる“ファン”や“ユーザー”です。

その方々がどう受け取るか、どう感じるかを想像しながら設計をしないと、本質的に意味のある施策にはなりません。ファンの気持ちに寄り添いながら考えられる人こそ、プロモーションを成功させる力があると思います。

それに、関わる人も多様なので、ファンだけでなく、企業の担当者、インフルエンサー、現地スタッフなど、相手の立場や背景を想像しながらコミュニケーションを取ることもとても重要です。

そういった配慮や想像力がある人にとっては、やりがいや達成感のある仕事になると思います。


▍外部からアドバイスするだけではなく、ユーザー理解から戦略、運用まで一気通貫で担うグリッジならでは、という視点ですね。


そういう意味では、「オタク気質な人」、広く言えば「何かを本気で好きになった経験がある人」は、その経験が活きると思います。


▍実際、他のメンバーの方々からも同じようなお話が出ていました。齋藤さんご自身は、なぜ“オタク気質”な人が向いていると感じますか?


やはり、地道な作業をコツコツ続ける必要があること。そして、相手が“熱量を持っているファン”だからこそ、こちらもその熱量に共鳴できる感覚が必要だと思います。

何かに夢中になった経験のある人は、他人の“好き”にも自然と共感できますし、「その気持ちに応えたい」と思えるはずです。そういう共感力は、戦略づくりやコンテンツ制作において、とても大きな武器になります。


ですので、好きなものに本気になったことがある人、自分なりの“推し活”をしたことがある人は、間違いなくこの仕事に向いていると思います。



いかがでしたでしょうか?


音楽には、誰かを勇気づけたり、癒したり、人生の転機をもたらす力がある。

高校1年生のとき、そんな音楽の力に励まされた齋藤は、今では日本を代表するアーティストの海外展開を支える存在に。


「誰かの人生を後押しできる存在でありたい」その言葉や行動のからは、届ける先である”ファン”への真っ直ぐで純粋な思いがにじみ出ていました。

グリッジのインターンは、齋藤のような音楽に対する熱い思いがあれば、年齢や立場、国境などを超えて、大きな挑戦ができる環境です。


音楽やエンタメの力を誰よりも信じ、世界中のファンに笑顔や希望を届けたい方。まだ見ぬファンに届けるために、グローバルな最前線で試行錯誤を楽しめる方。

グリッジでは、そんな仲間を募集しています。


業務委託・正社員問わず、ご興味を持っていただけた方は、ぜひお気軽にエントリーください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

Comments


Commenting on this post isn't available anymore. Contact the site owner for more info.
bottom of page